たくさん集めた自慢の
スニーカーたち。
“ただ並べるだけ”の棚じゃ、
満足できなかった。

僕が本当に欲しかったモノ。それは、特別なスニーカーを、特別に魅せるモノだった。

大好きなスニーカーを
たくさん集めた。
それなのに、
なぜか切なかった。

たくさん集めてきた、愛するスニーカーたち。その時々で“推し”はあれども、優劣をつけることなんかできなくて、そのどれもが宝物だった。

新作が発表されればSNKRSで抽選に応募するし、オフホワイトのJORDAN5はプレミアム価格で購入した。
自慢のコレクションは日を追うごとに増え、今ではスニーカーの箱が部屋全体を埋め尽くしている。

スニーカー収集にハマって早8年。集めたコレクションのなかには、プレミアム価格が付いているスニーカーもあるし、
ボロボロだけど思い出が詰まったスニーカーもある。

たまに箱を開けては、「このスニーカー、やっぱりカッコいいな」としみじみ思う。この靴は、雨のなか行列に並んでまで手に入れた思い出の品だ。

ふと気づく。そんな大切なスニーカーなのに、顔を合わせたのはとてもひさしぶりだった。

カッコいい。だけど、今は履く気分じゃない。今の季節には合わない色味だし、今日の服装ともマッチしないから。
心のなかで言い訳をして、履かないスニーカーをそっと箱にしまう。

顔をあげた。

目の前には、うずたかく積まれたスニーカーの箱の山。せっかく集めた自慢のコレクションを、僕はまったく活かせていなかった。
その事実に気づいた瞬間、心の奥がひどく切なくなった。

そうだ、
TOWER BOXで飾ろう。

もっとコレクションを活かしながら、スニーカー集めを楽しみたい。そんな想いが、日を重ねるごとに胸に募っていく。

だが、良い方法が見つからなければ、どうすることもできない。泣く泣くスニーカーを箱にしまい続けるしかなかった、ある日のこと。

友人の家へ遊びに行くと、彼は「TOWER BOX」でお気に入りの靴をディスプレイしていた。
部屋に高々と積みあがったBOXに、ずらりと並ぶ美しいスニーカーたち。


自慢のコレクションをながめてお酒を飲む友人の顔は、とても幸せそうだった。

スニーカーは、ながめるだけでも楽しくなれる。
スニーカーは、人の心を躍らせるアートなんだ。

雷に打たれたような“気づき”だった。

スニーカーをインテリアにして、鑑賞しながら楽しむことができたら。今よりも、もっと自分のコレクションを活躍させられる。

そう確信した僕は、すぐに「TOWER BOX」を購入し、愛するスニーカーたちを部屋にディスプレイした。

床から天井に向かって整列したスニーカーを見て、とても満足していた。そう、あの日までは。

1番目立たせたい
スニーカーが、
そこにあった。

「TOWER BOX」でスニーカーをディスプレイすると、大好きなスニーカーの顔を見ることができる。
どのスニーカーもキレイに並んでいて気持ちがいいし、推しのスニーカーを映える位置にセッティングすることも可能だ。

最初はそれで良かった。
だけど、スニーカーのディスプレイは、いつの間にか“当たり前”の風景になっていた。

ソファーやカーペットと同じだ。買ったばかりの頃は、部屋の印象が変わって新鮮な気持ちになれる。
だが、1年も経てば「そこにあるのが当たり前」になり、いつもの風景にもどってしまう。

あの日、ようやく手に入れたOFF-WHITE JORDAN5。
苦労してGETした“特別なスニーカー”を、他のスニーカーと同じようにディスプレイするのか?

特別な1足は、特別な方法で飾りたい。
自分のお気に入りを、とことん目立つように飾りたい。みんな一緒に横並びなんて、ありえない。
そう強く思った。

——それなら、どうすれば“特別に”カッコよく飾れるのか?
その考えを突き詰めるためには、共にスニーカーを愛する友人たちの力が必要だった。

僕の指は、自然とスマートフォンの電話帳を開いていた。

サイゼリアで思いだした、
少年の夢。

スニーカー仲間が集まれたのは、その翌週のことだった。
近所のサイゼリアで額をつき合わせ、こだわりの一足を飾るアイデアをだし合う。

「自慢のコレクションをより楽しめるよう、美しくディスプレイする方法はないか?

どのように飾れば、よりスニーカーの魅力を引きだせるのか。
ワイヤーラックで吊るす、有孔ボードにフックをつける、棚をDIYする……。
たくさんの案がでたけれど、僕はまだ誰も実践していない方法で飾りたかった。

みんなのアイデアが出尽くした頃、ひとりの友人がぽつりとこぼした。

「バック・トゥ・ザ・フューチャーのスケボーみたいに、スニーカーが宙に浮いてたらカッコいいんじゃない?」

「それだ!」あの頃に夢見た、未来の技術をもし再現できたら?

僕が欲しかった答えは、少年時代に心を動かされた映画が持っていた。

ぶつかる壁、落ちる靴。

スニーカーが浮いていたら、文句なしにカッコいい。
だが、どうずれば靴を宙に浮かせることができるのだろうか。

様々な情報を調べた結果、僕は「リニアモーターカー」から大きなヒントを得た。
リニアモーターカーは、たったの40分で東京〜名古屋を運行するという。この速さの秘密は、“磁気浮上”という現象にあった。

磁気浮上させることができれば、スニーカーを宙に浮かべることも可能なはずだ。

そこから、地獄のような試行錯誤の日々が始まった。


こだわりのスニーカーをカッコよく飾りたい一心で、僕は磁気浮上を利用している製品を片っ端から買い集めた。
地球儀が浮く商品、電球を浮かせる商品、フィギュアが浮く商品……。
ありとあらゆる商品を研究するうち、そのすべてに2つの共通点があることに気づいた。
1つは「浮く機能が安定しない」こと。もう1つは、「すぐに壊れてしまい、ほとんど使い物にならない」ということ。
どれも、品質に大きな問題があった。

とにかく、やってみなきゃ何もわからない。
僕は調査結果をもとに、すぐに自社工場で試作機を製作してみた。

スニーカーを浮かせるために必要なことは、たったの3つだけ。
ヒールカウンターに磁石を入れる。コイルに電流を流す。電力のバランスを調節して吊るす。

理論上は問題がないはずだ。
さあ、浮かせてみよう。

試作機1号。
スニーカーは1mmも浮上せず、静かに地面へと落ちていった。


靴一足を浮かせるだけのことが、こんなにも難しいものなのか。

夢にまで見た製品化は、簡単じゃなかった。

僕が求めていたモノは、
これだ。

スニーカーは1つひとつ、カタチも違うし、重さも違う。
どんなスニーカーでも浮かべられるアイテムを作るためには、重さに合わせて電力を調節できる高品質なセンサーが必要だ。

様々なセンサーを試してみたり、磁石の大きさを変えてみたり、コイルの巻き数を変えてみたり、電圧を変えてみたり。
納得の品質に至るまでに作りあげた試作機は、総計53台。気づけば、1年もの時間がかかっていた。

膨大な実験を繰り返して、FLY SHOESは誕生した。

こだわりのスニーカーは、こだわりのスタンドで。
お気に入りは、1番目立つように飾りたい。

“自分が本当に欲しいモノ”を作っていたら、気づけば“スニーカーを圧倒的にカッコよく飾れるモノ”ができていた。

どうせなら、同じような想いを抱えたスニーカーヘッズたちにもFLY SHOESを届けたい。
そう思った僕は、本格的に製品化するため、クラウドファンディングで資金を集めた。

発売を熱望する声に押される形で、すぐに製品化は叶った。
「こんなアイテムをずっと待っていました!」
寄せられたユーザーの言葉で、みんな僕と同じ想いを抱えていたのだとわかった。

FLY SHOESによって、集めた自慢のコレクションを僕もみんなも活かせていた。
それに気づいた瞬間、心の奥が温かいモノで満たされていた。

スニーカーヘッズたちの夢をのせて、FLY SHOESは世のなかに羽ばたいていく。

これが、FLY SHOESのストーリー。

履かない時間のほうが
長いからこそ。

スニーカーって、素晴らしい。
どれもカッコいいデザインだし、あれもこれも欲しくなる。

自分のセンスでこだわり抜き、やっとのことで手に入れたスニーカー。
こだわればこだわるほど、ますます愛情が湧いていく。

でも、スニーカーにこだわりを持っていても、飾り方にまでこだわる人はとても少ないように思う。

スニーカーを実際に履いている時間は意外と短い。
だからこそ、スニーカーを“見て”楽しむ時間も大切にすべきだ。

「こだわりのスニーカーには、こだわりのスタンドを。」

FLY SHOESは、自慢のスニーカーをスタイリッシュに浮かびあがらせ、
全方位から鑑賞することを可能にするExhibition Stand。

圧倒的特別感を演出するディスプレイで、あなたの特別なスニーカーを、より特別なモノに。

TradeFKJapan
代表取締役社長

秋吉 一貴